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“せっかち運転“で速く移動できるか調べてみた

2024.3.14

「寝坊した!」、「前の予定が長引いた!」など予期せぬトラブルで遅れそうになり、焦っているときほど信号に引っかかってしまう気がしませんか?また、信号が青に変わった時に速度を上げて早く行こうとする車を見て「早く着くのだろうか?」と疑問に思ったことありませんか?

そこで、愛知県名古屋市の主要幹線道路を通行する車のデータから、急ぐほど速く移動できるのか、のんびり運転するとかなり遅れてしまうのかを検証をしてみました。

名古屋市の主要幹線道路を通行する車のデータから、急ぐほど速く移動できるのか、のんびり運転するとかなり遅れてしまうのかを検証

上図に示す、一社東交差点⇒覚王山交差点の約4.8kmの区間を通り抜けた車のうち、比較的低速で走行したグループ(この区間の最高車速が低い側の1/3)と、それ以外のグループ(残りの2/3、ちょっとせっかち!!)において通過時間や信号停止回数にどのような差が出るのか確認しました。

低速走行グループとそれ以外の走行の通過時間の平均値(その差わずか100秒)

上図は低速走行グループとそれ以外の走行の通過時間の平均値ですが、その差はわずか100秒でした。また、低速走行グループの平均的な信号停止回数は6.7回、それ以外では5.9回と信号1回分早く通り抜けられるかどうかの差しかありません。この区間全体ににおける平均車速はどちらのグループでも20~25km/hであり、どれだけスピードを上げても信号や交通状況の影響を受けてそれほど速くは走れないことが分かります。

さらに場所ごとの車速の詳細を2つのグループで比較してみましょう。青い場所の位置で信号停止している場所が分かりますが、その比較からも両者ほぼ同じ信号で止まってしまっていることが分かります。やはりスピードを上げても特定の信号では止まってしまう確率が高いのです。

低速走行グループと高速走行グループの比較(ほぼ同じ信号で止まっている)

さらに、前図で示した信号停止位置となる交差点の多くは、追突回避のための急ブレーキが多発する地点でもあります。下の図ではこの区間の急ブレーキ多発地点を示していますが、前図で示した信号停止位置となる交差点の多くがこれに該当しています。すなわち、急いで運転することでヒヤリハットや事故に遭遇するリスクも高くなってしまう可能性があります。

急ブレーキ多発地点(ヒヤリハットや事故に遭遇するリスクが高くなる)

いかがでしたでしょうか。

今回は、データから急いでも思ったように速くは移動できないことを検証しました。また、急ぐことによってヒヤリハットに遭遇する可能性も高くなってしまいます。よく言われることですが、出発してから急ぐより5分早く出発するように心がけましょう。

ご一緒に、これらのデータを活用してみたい、もっと詳しく聞いてみたいという方は
ぜひお気軽にお問い合わせください。

文・図/TOYOTA BIG DATA TEAM

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